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人民解放軍 中国人民解放軍は、1927年の国共合作で国民革命軍に参加していた共産党の朱徳、周恩来が8月、南昌で蜂起し革命委員会を宣言したことに始まる(8月1日は建軍節として国民の祝日となっている)。前身は、農村に根拠地を作りあげゲリラ戦を各地に展開した労農革命軍である。47年3月に正式に人民解放軍と改称した。革命戦争の過程で生まれた解放軍のモットーは「誠心誠意人民に奉仕する」である。人民解放軍は毛沢東の人民戦争論にのっとり遊戯戦、不正規戦を担うものとして組織化されていた。ソ連の援助による近代化、正規軍化を図ったが、スターリン批判と中国の核開発をめぐる対立で中ソの亀裂が深まると、毛沢東路線に再び傾斜した。66年には「解放軍報」の社説が「社会主義文化大革命」の言葉を初めて使うなど、文革時代は中央文革小組とともに中心的な役割を担った。 しかし、71年の林彪事件を経て、73年には党の軍に対する指導力が回復した。同年復活した邓小平は、軍を改革し、「近代的正規軍を目指す」とした。これは周恩来が提唱した4つの近代化路線のうち「国防の近代化」を踏まえたものといえる。この近代化路線は華国鋒時代の路線論争、4人組による天安門事件などを経て定着した。その後、階級制度の復活、文官制度の導入、人民戦争論の廃棄、百万人の兵員削減――などを決め、各軍や兵種を共同利用し、統合作戦能力と有事即応能力を重視する近代的戦略に転換した。 兵役制度は1984年10月1日から新兵役法が実施に移され、義務兵役制を主体に志願兵制度が併用され服務期限は陸軍3年、海空軍は4年となった。平時における徴兵年齢は満18歳の男子であるが、対象となる青年の数が多く、実際の応召率は数バーセントでしかない。また戦時動員令が公布されると、36歳から45歳の男子は現役召集に応じなければならない。 |
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